大隅良典氏にノーベル医学生理学賞 -オートファジーと歯周病-

10月3日に東京工業大学栄誉教授の大隅良典氏が、2016年のノーベル医学生理学賞を受賞されることが発表されました。

オートファジーは細胞が持っている細胞内のタンパク質を分解する仕組みの一つであり、"自食"ともよばれています。この作用により細胞質の小器官やタンパク質を少しづつ分解し、細胞内の新陳代謝を促したり、異常なタンパク質の蓄積を防いだり、飢餓時にはある程度たくさん自己成分を分解して生存に最低限必要な栄養源として作り出しています。 大隅氏はこのシステムを遺伝子レベルで解明し、同賞を単独受賞される運びとなりました。

歯周病で最も悪さをする細菌の1つ、Porphyromonas gingivalis(我々はPG菌と呼んでいます)は、宿主の細胞内でオートファジー系の分解を受けずに細胞外に脱出して、一つの細胞にとどまることなく次から次えと侵入細胞を替え、細胞内感染拡大を果たしていることが最近の研究で明らかになっています。

大隅氏はの昨年5月15日の日本歯周病学会の第58回春季学術大会(幕張メッセ)において”小さな酵母から拡がったオートファジーの世界”と題して特別講演されました。

近年、大隅氏のオートファージ―の解明が、一見違う分野と思われる歯周病菌の細菌感染のメカニズムの解明に大きく貢献しているのです。

 

 

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